ファジィ応用事例データベース
事例名
ファジィ証券投資システム
企業・団体名
山一証券
出展
日刊工業新聞 1989年
内容
山一証券(社長行平次雄氏)は22日、菅野道夫東京工業大教授を中心とする教授陣の協力で、ファジィ理論を応用した証券投資エキスパートシステム「IES(インテグレーティブ・エキスパート・システム)」の開発に成功したと発表した。同システムは同社が培ってきた証券投資のノウハウを多数のアナリストによって収集された最新の企業情報を集約、市場に変化の兆しが見えたとき、設定されているモデルに基づいて売買行動を示す信号(アラーム)を出すもので、日本株式を対象に市場全体、個別銘柄、市場全体と個別銘柄の2つの方法−の3通り運用が可能ととしている。当面、山一投信委託で同システムによるファンドの商品化、山一投資顧問で投資一任勘定によるシステム運用を開始する。同システムの全体の構想は昨年5月の国際ファジィ学会で発表、その後、株式運用モデルについては約1年にわたって検証を進めてきた結果、有効性、安全性について確認できたとしている。ファジィ理論は、あいまい理論として知られており、すでに地下鉄の制御システムに応用されている。同社でも金融理論だけではカバーできない運用分野でファジィ理論を介することにより優れたエキスパート(専門家)の判断能力をシステム化する事を目指し、投資開発部で約10人の人員を投入、約3年をかけて応用研究とシステムの構築を進めてきた。 同システムの特徴は山一証券経済研究所、山一投信委託、山一投資顧問や山一証券の関連部門の専門家のノウハウを結集した判断基準(現在約600本ファジィルール)を用いているのをはじめ、マクロ経済指標、市場データなど大量のデータベースと直結、市場全体、業種ごとの売買タイミングを同時に判断できる。売買タイミングの判断基準とは別にシステム運用取り決めを登録できる−など。