事例名
炭酸ガス・MAG自動溶接機「ファジィオート」
企業・団体名
ダイヘン
出展
日刊工業新聞 1992年
内容
溶接条件を自動化 フィジィ制御の溶接機 ダイヘン(社長小林啓次郎氏)はこれまで経験を必要とした溶接条件設定をファジィ制御によって自動化した炭酸ガス・MAG自動溶接機「ファジィオート350」を発売した。鉄鋼材料分野で初心者でも高品質な溶接が可能となり、深刻化する熟練技能者不足に対応できる。価格は70万円。月産200台を見込んでいる。熟練作業者がアーク長やアーク音などで経験的に判断していた溶接条件を、ファジィ制御による簡単な電流設定だけで材質やワイヤ径に合った出力調整を可能にした。従って、ワイヤ突き出し長さやケープルの長さ、溶接速度の変化などにも最適なアークが自動的にコントロールできる。短絡(ショート)時間率が最適な溶接条件と相関関係があることに着目して、短絡時間率をファジィ制御の媒介変数(パラメーター)に使うことによって自動化を可能にした。また、手振れなどによる瞬時の変化に対応できるマルチ特性によってアークが安定して高品質なピード形状を保持する。さらに床面積を15%縮小、入力電圧は180~240ボルトの範囲に拡大した。