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理事会だより  2008年8月号

6月21日(土)に,明治大学駿河台キャンパスにて,日本知能情報ファジィ学会第19回総会が開催されました.関東以外の支部からお越しいただいた方も含め,計23名にご出席いただき,平成19年度事業報告・決算・監査報告,及び平成20年度の事業計画・予算が報告されました.今回は事業計画の中から,来年度より実施予定の「サイト会員制度」について紹介させていただきます.

サイト会員制度とは,本学会が主催しているFSS,SCIS,支部等の研究会・講演会などに学生がより参加しやすい環境を整備し,各研究室所属の学生に対する日本知能情報ファジィ学会への親近感を深めることで,長期的な視野での会員増加を目指した制度です.具体的には,大学の研究室をお持ちの会員の方が,正会員費8,000円に加えて,8,000円の追加オプション費用を払うことで,研究室に所属する学生(ドクターコース(相当)学生は除く)が,FSS,SCISなどに会員学生の特典(参加費)で参加できるというものです(学会誌も2冊追加で研究室に送付されます).期待されるメリットとして,せっかく制度を利用している/参加費が安いのだから多くの学生を参加/発表させようとなることで,学生が直接的に当学会の活動や研究に触れる機会が増えること(理事会で最も期待している効果です)や,毎年少なからずの方が除名となっていってしまっている,いわゆる“幽霊会員”の減少などが挙げられます.逆にデメリットとして,学生会員→正会員となる加入者が減ることや,学生2名以上をFSS等に参加させている研究室でないと実質的なメリットを受けられない(これについては総会でも指摘を受けました)ことなどが考えられます.学生の加入機会の減少への対策として,サイト会員該当研究室に,毎年3月に入会を強く推奨する依頼文を送付し,卒業・進学する学生に正会員・学生会員になっていただくよう勧めることを予定しています.またオプションの金額については,来年度からの制度利用状況を見て,修正を行っていく必要があると考えています.サイト会員制度について,詳しくはFSS及び来年度会費請求時に配布予定のパンフレットをご覧下さい.

総会後には,第20回評議会が行われました.錚々たるメンバーがお見えになり,理事会に対する愛のムチが打ちしばかれるものと覚悟しておりましたが,様々な角度からのアドバイスやご提案をとても暖かい言葉にていただきました.会員の皆様が同じ思いで,学会の将来をよいものにしようとしていることを痛感しました.すべてとはいきませんが,いただいたご提案は最大限実現に向けて検討していきたいと思います.

また今回は,石渕久生先生の日本学術振興会賞受賞紹介記事を掲載いたします.前回に引き続いての受賞紹介記事掲載となりました.紹介記事を執筆いただいた名古屋大学の古橋武先生には,この場をお借りしてお礼を申し上げます.また,学会誌8月号に掲載のWCCI2008参加報告でも触れられていると思いますが,市橋秀友先生が,FUZZ-IEEE のBest Paper Awardを受賞されました(Paper Title: Fuzzy c-Means Classifier for High Dimensional Data).簡単ながら,ここに紹介させていただきます.

第10期庶務担当理事 吉川 大弘

 

石渕久生先生が日本学術振興会賞を受賞されました.

名古屋大学 古橋武

石渕久生先生が平成19年度日本学術振興会賞を受賞されました.この賞は日本学術振興会が,我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させるために,創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰し,その研究意欲を高め,研究の発展を支援していくために平成16年度に創設されたものです.応募資格者は45歳未満の若手研究者です.毎年,人文社会系,理工系,生物系の3分野からそれぞれ10名前後が選ばれています.

石渕久生先生は「計算知能の高度化に関する先駆的研究」が高く評価されました.この研究は,学習,進化,曖昧情報処理の各機能を高度化すると同時に,複数の機能を融合させることで,さらに複雑な知能をコンピュータ上で実現するためのものです.先生は、国際的に先導的な役割を果たしながら,数多くの独創的な研究成果をあげました.たとえば,ファジィ化ニューラルネットワーク,多目的遺伝的ファジィシステム,多目的遺伝的局所探索など,新しい研究分野が石渕久生先生により切り拓かれました.今後も,コンピュータ上での高度な知能の実現に向けた先生の大きな貢献が期待されます.

石渕久生先生の受賞は,主に日本知能情報ファジィ学会における研究活動が認められた結果です.この受賞が当学会の若手研究者に大きな刺激を与えることと思い,本たよりにて報告させていただきました.