学会概要

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第14期会長に就任して ----- 21世紀のコア学会へ ----

日本知能情報ファジィ学会 会長 萩原 将文

 去る2015年6月21日での総会で、第14期会長を拝命いたしました。これまでに学会誌編集委員長や副会長、SCIS&ISIS実行委員長などを務めさせていただきましたが、より強い責任を感じております。  こころの時代とも言われている21世紀は、社会や価値観など、地球規模での変化がますます大きくなっています。相当前の学会誌編集委員会での話ですが、本学会のアイデンティティは何だろう、という話が出たことがあります。これは難しいと思ったのもつかの間で、「あいまいな情報の扱いだよね」という意見が出て、すぐに皆で納得したことがありました。20世紀の代表的な産物である自動車や飛行機などのエンジン応用機器、あるいはコンピュータ機器は、その性能を速度や量などの物理量として測ることができます。一方で、工学のみならず、言語、心理、社会、デザインなど広い分野で、あいまいな情報の扱いに対する需要はますます大きくなっています。人間の心には、知・情・意の3つの働きがあると言われますが、現段階では、「知」への比重が大きすぎると考えざるを得ません。人間が関係する問題には、残りの「情」と「意」の考慮も不可欠です。世の中には多くの学会があり、またその多くで弱体化が問題となっています。本学会も例外ではないかもしれません。しかしながら本学会の方向性は、今後数十年に渡って世の中のニーズの中心にあり、最も重要でコアとなるべき学会です。それは言うまでもなく、「あいまい」な情報をキーワードに、文理融合で、知情意、さらにはデザインや感性なども広く扱おうという方向性です。  利益の追求をめざす企業でも「企業は人なり」という言葉があるように、人材の育成や成長は重要です。学会の原点は、研究発表や情報交換を通して会員一人一人が成長し、それにより学問の発展に貢献する事と思います。この活動が盛んになれば自然と学会の魅力も増し、大きく発展して行くはずです。私は本学会の大きな魅力として、さきほどの学術的な方向性に加え、学会に集まるメンバーの、とてもオープンでフレンドリー、そして活動的で楽しい多くの会員の方々と思っています。会員数が減少気味であることは事実です。しかし現在の状況は、本学会にとって追い風が吹き始めていると考えています。「知」へのニーズがクローズアップされ、ニューラルネットワークの深層学習や大規模データを扱う機械学習などが注目を集めています。でもいずれは、広い意味での「あいまいさ」の扱いが不可欠になります。そのためには、良いものは良いものとしてまずは消化・吸収することが重要で、これは本学会会員の行動力で十分可能と思います。次は研究発表や情報交換を通して、新しい理論や技術として構築して行くことにあるでしょう。  さて、このような変革期にある第14期理事会では、これまでの学会関係者の方々の努力の成果を引き継ぎつつ発展させて行く所存です。いくつか例をあげさせていただきます。  まず学会の顔とも言える学会誌の魅力向上です。他分野での動向や優れた技術などの積極的な紹介、迅速な査読を行う「ファストトラック」の踏襲・発展による活発な論文投稿などをめざします。  FSSや支部、研究部会、ファジィ学問塾などの各種イベントにおいて、学会内および他学会との連携をより深め、技術交流や人的交流を深めて行きます。  将来構想フォーラムやFSS等において、多くの会員の方々からの意見やアイデアを積極的に取り入れ会員の参加意識を高め、将来を見据えた学会全体の活性化を図ります。  2017年IFSAの日本開催などを活用し、国際面でのプレゼンスを高めます。  他にも、法人化や会員増への検討、学会誌の国際化、SNS対応など課題は多くありますが、会員のみなさまと共に考え、学会全体のさらなる発展をめざして行きたいと切望しております。みなさまのより一層のご支援、ご協力をお願い申し上げる次第です。

主な事業

  1. イベントの主催
    • ファジィ・システム・シンポジウム
    • インテリジェント・システム・シンポジウム
    • SCIS & ISIS など
  2. 学会誌発刊
    • 「知能と情報」(日本知能情報ファジィ学会誌)
  3. 出版事業
    • 講座「ファジィ」[日刊工業新聞社](全巻既刊)
    • ソフトコンピューティングシリーズ[朝倉書店]
    • ファジィとソフトコンピューティングハンドブック[共立出版]

会員状況(2015年7月末現在)

個人会員 755名 (正会員624名,サイト会員33(66名相当),学生会員17名,名誉会員19名,特別会員29名)
購読会員 21名
法人会員 4社