​ファジィ応用事例データベース

　山本電機（大阪市東淀川区東中島1-20-14、TEL：06-322-8488）はパソコンに差し込めばファジィコントロールが出来るファジィボードを発売しました。これはファジィ制御が初めての人にも簡単にコントロールシステムを作成出来るソフトウエアボードです。【特徴】①だれにでも分かりやすい画面でファジィルールの設定が簡単に出来る②パソコン（NEC9801用・IBM PC/AT互換機AX用）に差し込めばファジィ開発ステーションになる③ボード単独でもファジィコントローラーとして使用出来る④エミュレーション・シミュレーション画面で入出力関係の決定、実動作の確認・監視が行えるなどファジィ．コントロールが手軽に体験・採用出来ます。【仕様】入力=3ch・出力=2ch推論速度=500万回推論／秒・推論法=MIN-MAX重心法または代数積加算重心法・推論ルール数=標準最大50ルール。東京支店 TEL：03-3832-0680、名古屋（営）TEL：052-936-3431、九州（営）TEL：093-881-8531

　高速で位置決め制御　ファジィモーションドライバー【京都】マイコム（京都市右京区嵯峨広沢南下馬野町12、社長湯場崎直養氏、 TEL：075-882-3601）は、インダクションモーターによる高速、高精度、高応答の位置決め制御ができるファジィモーションドライバー「FMD-100」を17日に発売する。価格は8万9,000円。初年度1,000台の販売を見込む。同時にシーケンサーなどの外部装置による制御や手動操作もできるコントロールボックス（価格3万1,000円）も発売する。同ドライバーに搭載しているファジィチップ「FZP-1001」は独自に開発したもの。ルール数・ラベル数などに制約されることなく、毎秒600万回の推論速度を実現する。現在のスピードと位置を入力し、高速のファジィ演算で最適周波数を出力できるのが特徴。この最適出力周波数によって、立ち上げや高速領域からの緩やかな減速、停止がスムーズにできる。また、荷重や油ぎれなどによる駆動スピードの変化にも常に最適化制御が可能。用途としては流通システムの位置決め、自動化ラインの定寸送り運転、台車による位置決め制御、XYテーブルの位置決め制御など。

　ファジィ理論採用　新ルームエアコン　富士通ゼが6タイプ　富士通ゼネラル（社長吉川志郎氏）はファジィ理論を採用した新型ルームエアコン6タイプ9機種を12月上旬から順次発売する。全機種に空気清浄機を搭載したほか、上位機種には人間が心地よいと感じる「1/fゆらぎ理論」をファンの回転に取り入れた。価格は15万8,000～28万8,000円で、当初月間2万5千台の販売を予定している。新製品はインバーター4タイプ6機種、一般ヒートポンプ2 タイプ3機種。2つの室温センサーで設定温度と室温の差や変化を感知し、数種類のファジィルールに基づき圧縮機の回転数をキメ細かくコントロールする。全機種に外して洗える前面グリルを採用、本格的な電気集じん式空気清浄機能と脱臭機能を装備した。

　WSにファジィ機能搭載　スパコン並み処理能力　オムロンが1月発売　ESも簡単に構築　オムロン（社長立石義雄氏）は8日、ファジィ推論機能を付加することで、最高4,000MIPS（一秒間に40億回の命令を実行する能力）とスーパーコンピューター並みの超高速処理を実現した世界初のファジィ WS（ワークステーション）「Fuzzy LUNA」を92年1月に発売すると発表した。従来のコンピューターが苦手とする総合的な判断を要するものにも適用することができる。価格は同社の既存の WS・LUNA-Ⅱにファジィ推論ボードとソフトを組み込んだシステムで256万円、LUNA-88Kベースのもので395万円から。年間2,000台の販売を見込んでいる。ファジィWSは、数値計算を高速で行う、大規模な記憶容量を持つといった従来のWSが得意とする機能と「何々ぐらい」といったあいまいな情報を受け入れ、総合的評価を行うといったファジィ推論が得意とする機能を併用することで、例えば高度なES（エキスパートシステム）のように、従来大型コンピューターでしか処理できなかったものを、WSで行えるようにしたもの。Fuzzy LUNAは同社のUNIX・WSをベースに、ファジィ情報処理専用のファジィ推論ボードとソフトウエアを搭載している。中でもES対応として、推論ボードに同社のファジィチップ「FP-7000」を搭載した「ファジィ・エキスパート・エンジシ」は推論速度が4,000MIPSと既存のWSに比べて約200 倍の高速性を持ち、しかも知識をあらかじめ体系化する必要がなく、各専門家の持つ知識やノウハウをランダムに入力するだけで、ESを簡単に構築することができる。

　オーブン、グリル、温め、生もの解凍　シャープ（社長辻晴雄氏）はオープン料理、グリル料理、温め、生もの解凍－のいずれか一つの調理キーを押すだけで自動的に料理を仕上げる世界初のセンサーシステムオーブン「RE-SE1」を7月6日から発売する。標準価格は15万3,000円で、月産1万5,000 台の予定。同システムオーブンは絶対湿度センサー、ガスセンサー、重量センサー、高さ・形状変化センサーなど9種類のセンサーとマイコンを組み合わせることにより、入れた食品が何か、どんな料理にするかを見極め、最適な状態に仕上げる自動認識、自動調理のワンタッチオートクッキング。お菓子・パン、肉料理、焼き魚など合計45メニューを自動調理する。さらに、かきまぜ加減までキメ細かく制御するファジィクッカー機能や、700W出力のレンジ、800度C 炭火焼きセラミックスグリル、300度Cコンベクションオーブンなど高火力を実現している。

　人工知能で与信管理　クレジットカード自動入会審査　システム共同開発　ディーシーカード（DC、社長浦部準氏）は14日、三菱総合研究所（MRI）、ダイヤモンドコンピュータサービス（DCS）と共同で、人工知能（AI）を利用したクレジットカード自動入会審査システム「アイシス」を開発、稼働を始めたと発表した。ファジィ理論を組み込んだ人工知能がカード入会申し込み者の属性データ（年齢、職業など300項目）を同社所有の過去の統計データ30万件に基づいて分析・処理し、自動的に与信管理を行うシステム。申し込み受け付けからカード発行までの期間が同社従来機と比べ10日間から5日間に短縮できるのがメリット。入会審査に伴う煩雑な作業も自動化できる。