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​ファジィ応用事例データベース

ファジィ理論を応用した製品・アイデアについて検索可能なデータベースです。
コンテンツの著作権は、日本知能情報ファジィ学会または情報提供者に帰属しています。
日刊工業新聞社の利用許可を得て、記事データ提供サービスから転載したものです。

三洋電機

日刊工業新聞 1990年

ファジィジャー炊飯器

 ”火加減制御”でふっくら炊きあげ 三洋電はジャー炊飯器 三洋電機(社長井植敏氏)は炊飯にファジィ理論を採用した1.8リットル炊きジャー炊飯器「ECJ-V18FW」を8月21日から発売する。税抜き価格は3万6,100円。鍋(なべ)、室温、蒸気の3つのセンサーで、室温、水温、炊飯量を設定、加熱状況を一分ごとに検知して、微妙な火加減コントロールをファジィ制御する。2.5mmの厚釜(かま)を採用、熱を均一に伝えて、ふっくらと炊き上げる。同時に1.0リットル炊きの「同Vl0FW」も発売。税抜き価格は3万3,800円。当初月産合わせて1万5,000台。これまで調理機器では電子レンジに同理論が採取されてきたが、炊飯器に採用されたのは初めて。

三菱電機

日刊工業新聞 1990年

ファジィジャー炊飯器

 ファジーでふわっと…ジャー炊飯器 日立製作所と三菱電機両社は、ファジー制御機能をつけた電子ジャー炊飯器をそれぞれ発売する。三菱電機は「NJ- B」シリーズの2タイプ6機種を8月21日から売り出す。ファジー制御で、微妙な電圧の差や欣飯量に応じて温度を変え、おいしく炊き上げる。高級厚がまタイプは、水位目盛り部分に特殊耐熱樹脂を焼き込み、目盛りを見やすくした。炊飯方法が標準、お急ぎ、香ばしさ、やわらかめの4通りから選べる。価格は2万 5,500円から3万3,000円(消費税抜き)。

動力炉・核燃料開発事業団

日刊工業新聞 1992年

「ふげん」冷却水制御ファジィシステム

 ファジィシステム 冷却水制御に搭載 動燃、ふげん運転再開 動力炉・核燃料開発事業団(理事長石渡鷹雄氏)は20日、定期点検後の調整運転を行っていた新型転換炉”ふげん”の本格運転を再開した。科学技術庁、通産省の最終検査を受けて運転を再開したもの。定期点検は10回目で、4月26日から実施、異常がなく7月21日から調整運転に入っていた。今回の定期点検では、冷却水制御にファジィ制御を初めて組み込み、低出力運転時でも全自動で冷却水の水圧制御ができる原子炉とした。同ファジィ制御は、動燃が86年から開発してきた”ふげん”独自の冷却システム。機能確認などパイロットプラントでの性能確認をこのほど終えて、今回の本格運転で実用化した。これにより低出力時に運転員が、手動で実施していた冷却水の圧力調整が自動化されることになつた。同原子炉の電気出力は16万4,000kW。

三菱重工、関西電力

日刊工業新聞 1990年

AIファジィ火力蒸気タービン振動診断装置

 関西電力(社長森井清二氏)は三菱重工業(社長相川賢太郎氏)と共同で、AI(人工知能)とファジィ(あいまい)理論を応用した火力蒸気タービン振動診断装置を開発した。宮津エネルギー研究所一号機(37万5,000kW)で試験運用を始めたのに続いて、今年運転開始予定の南港発電所へ設置、実用化する。タービン発電機の振動監視は最も重要な課題の一つ。異常振動に対する原因究明と運転員への適切な指示が安全運転のかなめになっている。同装置は、AI とファジィ理論を応用したエキスパート(専門家)システム。振動原因を瞬時に判断し、ディスプレ上で適切な処置方法などを指示するようになっている。これまでのように時間をかけて原因を探ったり、熟練者の経験に頼らなくて済むようになった。システムは、データ集録・監視用と診断用の2台のミニコンピュータを接続して運用する。通常運転中は振動振幅値、位相、周波数など集録データを一定時間(最小15秒)間隔でファイルに記憶しておき、設定値を超える振動が発生した場合は、診断用ミニコンピュータが働いて、その原因と処置方法を表示する。昇・降速時についても、一定回転数ごとに振動データを集録・保存する。また、円滑に回転させるのに必要なバランスウエート(おもり)の取り付け効果予測も行う。タービン事故は大きな危険を伴うだけに、各電力会社とも診断装置の実用化研究を進めているところ。

山本電機工業

日刊工業新聞 1992年

FA用制御ボード開発

 ルール群を大幅増加 FA用制御ボード開発 ファジィ推論採用 山本電機と大阪電通大 山本電機工業(大阪市淀川区新北野2-7-6、社長日並泰三氏、 TEL:06-303-7331)は、大阪電気通信大学の水本雅晴教授と共同で、ファジィ推論法を使ったFA用制御ボード「HF-003型」を開発した。制御に使う入出力チャンネルやルール群を大幅に増加したほか、推論法に「代数積-加算-重心法」を用いることによって、より複雑な制御を可能にした。価格はボードと専用ソフトで100万円。日本電気のPC9801シリーズで稼働する汎用タイプボード。入出力がそれぞれ8チャンネルあるほか、制御のためのルール群が同社従来製品では一つだったものを、種類によって最大32までのルール群設定を可能にした。このため、ファジィによる走行制御を例に取ると、停止から加速、高速安定運転、減速停止など、それぞれ違ったルールが必要な制御方法を、各ルール群に書き込むことによって一連の複雑な制御が可能となる。ファジィ推論法として従来の「ミニ-マックス-重心法」だけでなく「代数積-加算-重心法」を採用、ミニマックス法では重複して打ち消されるためできなかった同じルールを何回も使用する強調効果などが可能となって、より人工知能に近づく制御ができるという。5ボルト単一電源を併給すれば、パソコンから取り外してボード単独作動ができる。また現在、外部とのインタフェースはRS232Cと98バスを使用しているが、将来的にはアナログ、LANを使った入出力も可能にしていく方針。PID(比例積分微分)制御などの数式による制御が難しい分野の取り込みを目指す。

クボタ

日刊工業新聞 1991年

い草刈り取り機ファジィ方向制御

 ファジィ(あいまい)制御は家電製品に幅広く応用されブームとなっているが、農業機械など産業分野にも広がりつつある。とはいえファジィ家電はブームが上滑りしている面もあり、課題も多い。ニューロ制御などポストファジィの動きもある。こうした中、高度な制御が可能なファジィチップの実用化を目指すなど、日本が先行するファジィ技術は新しい段階に入っている。エアコン、洗濯機、冷蔵庫と家電製品に広くファジィ制御が導入され、全盛期を迎えている。今やファジィにあらずんば家電にあらずとの様相さえ見せているが、急激に浸透した分、業界が抱え込んだ問題点も多い。家電製品にファジィ制御が最初に導入されたのは三菱重工業のエアコン。室温コントロールの一部に採用され、人間の感覚に近い、より快適なコントロールが可能になるというのがうたい文句で、家電製品の機能の一部として新しい付加価値ともいわれた。昨年は松下電器産業、東芝、シャープと相次いで家電メーカーが導入を決め、新製品、とくに「白もの」と呼ばれる分野ではまず間違いなく商品名の冠にファジィがついた。もともと制御理論の一つであるファジィに電機メーカー各社が飛びついたのは、ヒット商品のない業界の苦しい台所事情がある。洗濯機や冷蔵庫など国内でははぼ100%の普及率で、市場は完全に頭打ち。これらはつくれば売れる時代から、どうしたら売れるかという時代に突入する中で、各社で限られたパイをめぐって激しいシェア争いが展開されていた。ファジィは制御理論という本来ならば性能や機能といった商品の特徴の「黒子」であるべきものが、こうした市場環境の中で半ば強引に商品の一機能に位置づけられPRされてきた側面がある。従って理論としては確立されているものの、応用製品としては各社の定義づけもマチマチで、あげくの果てには他社のファジィを評して「あれは本当のファジィではない」などという発言もでる始末で、消費者にとっては必ずしも理解しやすいものではない。急速に応用製品が増加したもののオーディオ・ビジュアル分野で浸透している AI(人工知能)機能との区別もなく、最近ではこれに松下の「ニューロ制御」も加わって、ますます混とんとしているのが実情だ。こうしたことから電機メーカーの中には「あまりにファジィで走りすぎて、早くもブームは減速気味」とさえいわれている。もともと米国など海外向けにはファジィという言葉はあまりにマイナスイメージが強過ぎて使用されておらず、結局は日本の消費者だけが踊らされた側面も否めない。今後はファジィやAIといった言葉に各社共通の定義が下されることが業界に求められることになりそうだ。農業機械ではクボタがい草ハーベスタ(刈り取り機)にファジィ方向制御を採用している。農機でファジィ制御を実用化したのはこれが初めて。従来の刈り取り機では、運転者は刈り取ろうとする株の列から脱線しないようにハンドル操作に気を配らなければならなかったが、同機では機械の前部に設けたファジィステアリング(自動方向制御装置)が株列を感知し、条にそって自動的にハンドルを切るため、運転操作が格段に楽になった。農機は理論化の難しい自然条件が相手だけに、ファジィ制御が生かされる分野として各社とも開発に力が入っている。また計測器では、横河電機が工業炉の温度制御用などに使われる調節計にファジィ理論を応用している。炉内温度の目標設定値を超えてしまうオーバーシュート対策には熟練者の微妙な操作が必夢となっていたが、ファジィ制御で簡単に最適制御ができるという。ファジィをポピュラー化した家電製品には、いわゆるファジィチップは使われていない。簡単な制御のためソフトウエアで汎用マイコンにファジィ機能が盛り込めるからだ。しかし、ファジィの応用分野として注目されている熟練者にしかできない微妙な制御の自動化など高度な制御分野となるとソフトでやってやれないことはないが、ファジィ論理をハード化したファジィチップの助けが必要となる。とくにエキスパートシステムなど多入出力や多目的制御を要する故障診断、証券投資、列車運行計画など意思決定の自動化や支援分野ではファジィチップの実用化が進みつつある。このファジィチップの試作例は各社、各大学機関から多く発表されているものの、実際に商品として実用をみているのはオムロンのFP-3000程度。論理の確定までを一チップで行い、5つの条件で2つの結論を得るのに650マイクロ秒かかるが、多入出力の論理演算としては高速だ。将来的にファジィチップはコンピューターや通信分野にも有望。複雑な処理を高速かつ容易に行えるからだが、そのためにはファジィチップのより高速処理と新しいアルゴリズムの搭載が大きな課題となろう。

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